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二十四輩順拝図会

11月ももうすぐ終わります。


久々に、江戸時代の巡拝記である、『二十四輩順拝図会』を開いてみました。

 

浄土真宗(真宗)を開いた親鸞の24人の高弟を、二十四輩(にじゅうよはい)と言います。またその遺跡の寺院や、そうした遺跡を巡拝することも、二十四輩と呼ばれています。その24人とは、性信、真仏、順信、乗念、信楽、成然、西念、証性、善性、是信、無為信、善念、信願、定信、入西、穴沢の入信、念信、八田の入信、明法、慈善、唯仏、戸森の唯信、幡谷の唯信、唯円とするのが一般的ですが、異説もあります。またその関連寺院は百寺にも上ります。江戸時代には、そうした真宗関連の寺院を巡る二十四輩詣でが、門徒(真宗の信者)の間に流行しました。俳人小林一茶の『父の終焉日記』によれば、一茶の父も二十四輩詣でに出ることを願っていました。そうした二十四輩詣での案内書として出版されたのが、『二十四輩順拝図会』です。


「二十四輩とは」NPO長野県図書館等協働機構/信州地域史料アーカイブより引用

 

原本はこんな感じ。

こちらは、性信房開基の報恩寺の縁起の箇所。神祇信仰者が真宗に帰依していくお話が記されています。


全文は『真宗史料集成』8巻に翻刻されており、誰でも閲覧可能です。


親鸞聖人の旧跡や伝承に興味のある方は、必読書となります。


ちなみに、静岡〜岡崎間の旧跡寺院はあまり読んでいなくて、今回ざっと読んだので、備忘録がてら、残しておきます。


【駿河国】

・本派教覚寺

・阿部川の伝承(錦職寺本尊)

・大派蓮生寺(熊谷直実(蓮生)開基/称名伝承)

【遠江国】

・大派広楽寺(親鸞・蓮如・実如旧跡/天台宗/浜松城下(磐田市福田)〜移転繰返〜現在掛川)

・大派善勝寺(浜松/専信房建立)

【三河国】

・大派吉田御坊

ー高田派正源寺(吉田城下)

ー正法寺(赤坂)

ー本派光願寺

・大派勝鬘寺(旧天台宗了海中興開基/三箇寺の一〔本証寺・上宮寺〕/親鸞63歳/太子勝鬘経講談の霊地〔保母に太子旧跡の勝鬘皇寺あり〕)

・大派浄妙寺(24輩13粟野信願房遺跡/関東七箇の大寺の一)

・大派本証寺(慶円開基/三箇寺の一)

・大派上宮寺(聖徳皇院と号す/蓮行開基/太子旧跡/三箇寺の一)

 ー 応仁寺(蓮如滞在地)

・高田派妙源寺(明眼寺/念信房開基)

・大派柳堂勝蓮寺

 ー柳堂の別院(岡崎十王町 西照寺) 

 ー高田派満勝寺(勝蓮寺と同所)

・大派如意寺(六老僧3源海草創)

・本派願照寺(六老僧5専信房専海開基)

・大派専修坊



『築地本願寺の隣にあるお寺、法重寺』


#伝承 #親鸞 #江戸時代


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